生徒十数人の昼食を「没収」、給食代未納を理由に 米小学校

小学校で給食費の未納を理由に生徒の昼食が「没収」される出来事があった

2014.02.02 Sun posted at 17:44 JST

(CNN) 米西部ユタ州の小学校で給食代の納入が遅れているとして食堂にいた生徒数十人の昼食のトレーを目前で「没収」し、両親らの怒りを買う騒動が起きた。これら生徒が食べ物を口にする前の処置だったという。

同校の給食の月額は伝えられていない。同小学校を監督する学校区当局は支払いが遅れていた両親には通知を始めていたと主張。ただ、一部の両親などは支払いが滞っているなどの説明は学校側から一度も受けていなかったと反論している。

学校区当局によると、同小学校の生徒総数は550人。このうち50~70人の昼食代の支払いが遅れていたという。

トレーを持ち去られた5年生の女子生徒の母親はCNN系列局に、不意打ちを受けた気持ちと指摘。このむごい措置を受けた多くの生徒たちは涙を浮かべていたと話している。

この女子生徒はCNN系列局に、食堂の管理者はトレーを持ち去る際、「牛乳を飲みなさい」と語ったと証言。「何か起きたの?」と尋ねた時、管理者はオレンジを手渡し、「給食代の支払いがないので、食べることは出来ない」と告げたという。

今回の騒動が起きた学校区を受け持つ教育行政当局によると、食堂の管理者と上司が職務停止処分に科された。通常の昼食メニューに代え、果物と牛乳が配給されたが、子どもに食べ物を何も与えない方針は認めていないとも説明している。

今回の昼食取り上げの騒ぎを受け、ユタ州の州上院議員2人が「生徒を校内で空腹にすべきでない」と学校を訪れ、生徒と共にランチを摂る行動も見せた。議員1人の昼食代は3ドル(約306円)だったという。議員は、権限を乱用して子どもを辱め、当惑させた当事者を解雇すべきとも主張した。

同州のソルトレークシティー学校区当局は交流サイト「フェイスブック」上で、当事者の間違いがあったことを認め、謝罪を表明。異なった対応が打ち出されるべきだったとも釈明した。

給食費未払いで「ランチ没収」 米

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