野生のクマへの餌やりで81歳女を逮捕、再三の警告無視 米

野生のクマへの餌やりで81歳の女性が逮捕された

2014.02.02 Sun posted at 16:33 JST

(CNN) 米フロリダ州で自宅の敷地内に現れる野生のクマに、州当局の再三の警告を無視して餌を与え続けた81歳の女性が2日までに逮捕された。

裁判闘争にもなった騒ぎで、逮捕容疑は野生生物への餌供与、法執行者への暴行や保護観察処分の違反。地元のCNN系列局によると、女性は餌を与えないとクマが餓死すると思い込んでいるという。

同州の魚類野生生物委員会は、女性は餌やりがなくてもクマたちは生存出来る事実の認知を拒んでいると批判。「餌がなかったらクマは冬眠する」とも述べている。今回のクマ騒動は昨年、女性が餌付けしているクマ1頭の処分を迫られたのがきっかけだった。

女性はボウル17~18個分までの犬の餌を一度に与え、味をしめたクマが再三出没するようになっていた。

野生のクマへの餌やりで81歳の女性が逮捕された

同委などは女性に接触し、野生生物に餌をやってはいけない理由を説明。人間への恐怖心を失わせ、人家の周囲での生活や餌をもらうことに慣れると最終的には建物や人間への害につながるとも説得していた。

ただ、聞き入れなかったため州当局は昨年11月、公式に女性に警告。数週間後、餌やりの再開が確認されたため12月に出廷を命じられ、裁判官は禁止を命令していた。しかし効果はなく、同月24日に裁判が再度開かれ女性は保護観察処分を科されていた。

それでも事態は改善せず、餌を与えるクマの数も増えたため裁判官は逮捕の命令に踏み切っていた。逮捕される際、女性は抵抗し、係員らの殺害も口走ったという。

女性は体育の元学校教師で、今回の逮捕を知った教え子たちは行き過ぎた措置と反発している。女性の夫はがんの末期症状にあり、他に介抱出来る人間はいないと釈放を求めている。

クマへの餌やりで逮捕 米

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