CNNが見た「米国の現状」 一般教書演説を前に

米国の「現状」は

2014.01.28 Tue posted at 12:52 JST

ワシントン(CNN) オバマ米大統領が28日夜(日本時間29日午前)に予定している一般教書演説は、連邦議会の前で米国の現状を報告し、施政方針を説明する年頭行事だ。これに先立ち、CNNの記者や解説者、プロデューサーに国の現状についての見解を尋ねた。

歴代大統領は一般教書演説で、米国が良好な状態にあると繰り返してきた。オバマ大統領の昨年の演説でも、「現状はより力強くなっている」との表現が3段落目に登場した。今年も同様の表現が盛り込まれることはほぼ間違いないが、CNNが見た現状はどうか。

CNNMoneyのアナリン・カーツ記者は経済分野の現状について、オバマ大統領が前政権から引き継いだ不況からの回復は進んでいるものの、今のところ富裕層がより豊かになっているだけのようだと話す。

ホワイトハウス担当のジム・アコスタ記者は政治分野で、オバマ政権が今年を「行動の年」と位置付けていることに注目。大統領命令を出すことで議会のこう着状態を回避する構えだと述べた。

オバマ大統領が一般教書演説に臨む

米シンクタンク、ブルッキングス研究所のダレル・ウェスト氏によると、議会では今秋の中間選挙に向け、党派間対立よりも協力姿勢が目立ってくる見通しだという。

軍事分野ではCNNのトム・コーエン記者が、イラク戦争は終結しアフガニスタンの戦闘部隊も撤収する一方で、米軍は軍事予算の削減と装備の現代化という課題に直面していると指摘した。

国家安全保障問題担当のジェイミー・クローフォード・プロデューサーは、オバマ政権が中東問題などで積極的な役割を果たし、アジアでプレゼンスを拡大しているにもかかわらず、国際社会での存在感は弱まっているとの見方を示した。

司法担当のエバンス・ペレツ・プロデューサーはテロ対策の分野について、最近テロの脅威が変容していることと、政府による監視活動が明るみに出たことを指摘。これらの要因を背景に、2001年の同時多発テロを受けて構築された対テロ戦略に変化が起き始めていると述べた。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。