田中投手のヤンキース入り、「投げ過ぎ」に不安の声も

田中将大投手

2014.01.24 Fri posted at 13:27 JST

(CNN) 日本のスター投手、田中将大が年俸総額1億5500万ドル(約160億円)で米大リーグ、ニューヨーク・ヤンキースと7年契約を結んだ。

25歳という若さで、2013年シーズンは24勝0敗、防御率1.27というパーフェクトな成績。将来は有望だ。それにもかかわらず米国の野球界からは疑問を投げかける声もある。理由は投球数の際立った多さだ。

スポーツ・イラストレイテッド誌は、田中投手がプロ入りしてから24歳になるまでに1315イニングを投げていると指摘した。この数字は大リーグのどの選手と比較しても群を抜く。高校時代には甲子園に出場して6試合で742球を投げた。

米国では、投手の投げ過ぎはけがの原因になるとして注意される。一方、田中投手は反復が重んじられる日本のスポーツ文化の中で、何年も登板してきた。

「(日本には)反復と努力の精神がある。もっと頑張ればもっといい投手になれて、すべてがうまくいくと考える」。日本で野球関連の仕事に携わるライル・イエーツ氏はMLBネットワークラジオにそう語り、「体には回復する時間が必要だ」と付け加えた。

田中投手はメジャーリーグで活躍なるか

米国では1回の試合で100球以上投げる投手はほとんどいない。しかし田中投手は昨年の日本シリーズで、160球を投げた試合の翌日にさらに15球投げた。

ヤンキースのゼネラルマネジャー、ブライアン・キャッシュマン氏は電話会見で、この2試合についての「懸念」はあると語る一方、「あの年齢とあの才能、スカウトの評価、そして争奪戦の状況を見て、リスクを取ろうという気になった」と話している。

短文投稿サイトのツイッターでも話題になり、あるユーザーは「ヤンキースは田中の1300+イニングに払い過ぎだ。それにまだ24歳だ」と発言。大リーグの投手で初めてひじの手術を受けたトミー・ジョン元選手の名に言及した。

一方、「田中の起用は同じような系統や年齢の大リーグ投手と変わらない。きっとうまくやるだろう」と期待する声もあった。

本人は23日に記者会見し、日本語で「英語はしゃべれないがプレーで見せていくしかない」「これまで培ってきたものや自分のパフォーマンスをマウンド上で発揮できたらいいかなと思う」と決意を語った。

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