(CNN) スイスのダボスで開催中の世界経済フォーラムに出席したイランのザリフ外相は22日、CNNとの単独インタビューに応じ、核開発問題を巡る暫定合意に関するオバマ政権の説明は誤っており、核施設の解体や核技術の放棄には同意していないと述べた。
イランは昨年11月、国連安全保障理事会の常任理事国5カ国にドイツを加えた6カ国との間で、経済制裁の一部緩和と引き換えに核開発活動を縮小することで暫定合意。20日から合意の履行が始まっている。
ホワイトハウスはこの合意について、「5%を超える核濃縮に必要な関連技術の放棄」も含まれるとしていた。
ザリフ外相は米政府の合意に関する発表は「(米側の)譲歩を矮小(わいしょう)化する一方でイラン側の約束を誇張している」と述べ、オバマ政権が合意について誤った印象を作り出そうとしていると主張した。
「ホワイトハウスは(合意が)基本的にイランの核開発計画の放棄につながるかのように語っている」と外相は述べ、合意文書には、そのような言葉は使われていないと指摘した。
「イランは遠心分離器や装置の解体をしようとはしていない。単に5%を超える核濃縮をしないだけであって、その点を誇張する必要はない」とザリフ外相は述べた。
暫定合意を巡っては、イラン政府は国内の反対勢力に対し、核開発計画の停止を食い止めた勝利だと説明。一方米政府は、イランの核開発を凍結し、その一部能力をそぐものだと主張している。
イラン外相に単独インタビュー