米国の大寒波、各地で「20年ぶりの寒さ」を警戒

2014.01.06 Mon posted at 16:32 JST

(CNN) 米中西部から東部、南部にかけての広い範囲が記録的な大寒波に見舞われている。国立気象局(NWS)によると、8日にかけて各地で「過去20年近くの間で最も厳しい寒さ」が観測される見通しだ。

一部の都市では平年の気温を20~30度も下回る寒さが予想される。南部のジョージア州アトランタやテネシー州ナッシュビルでも、6日の気温がアラスカ州のアンカレジより低くなる見通し。8日までに米国民の約半数がマイナス17度以下の寒さを経験することになる。

この1週間で、寒波に関連する死者は少なくとも13人報告されている。このうち11人は交通事故で死亡した。ウィスコンシン州では男性1人が低体温症で死亡、ニューヨーク州ではアルツハイマー病の高齢女性が自宅から約100メートルの林に迷い込み、雪の中から遺体で発見された。

航空情報サイトのフライトアウェア・ドットコムによると、5日は全米で3000便近くの欠航が出た。ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港は着陸機のスリップ事故で一時閉鎖されたが、負傷者は報告されていない。そのほか各地の空港で大幅な遅れが生じている。

ミネソタ州エンバラスでは、1996年に記録したマイナス53度の最低気温が更新される可能性があり、住民らが警戒を強めている。

同州ミネアポリス、セントポール地区のNWS事務所は、マイナス45度を下回る寒さの中では外気に肌を5分間さらしただけで凍傷になる恐れがあるとして注意を呼び掛けた。

イリノイ州シカゴでは6日、市内の公立学校が休校となった。暖房を必要とする住民のため、7日にかけて市内12カ所の施設を開放する。同州全体では100カ所の避難所が設けられた。

NWSによると、中西部の寒さは8日までで一段落する見通しだ。

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