米小学校の銃乱射事件、州警察が最終報告書

米コネティカット州ニュータウンの小学校で26人が死亡した銃撃事件から1年が経った

2013.12.28 Sat posted at 11:14 JST

ニューヨーク(CNN) 米コネティカット州ニュータウンの小学校で昨年12月に起きた銃乱射事件について、同州警察が27日、数千ページにわたる最終報告書を発表した。その内容からはアダム・ランザ容疑者(当時20)が抱えていた問題や、家族との関係などがうかがえる。

ランザ容疑者は小学校で銃を乱射して児童20人、職員ら6人を殺害。自宅で母親のナンシーさんを射殺し、最後に自分の頭を撃って自殺した。

報告書によると、ナンシーさんは事件の前日、友人との会話で息子の「障害」などについて語っていた。ランザ容疑者は発達障害のひとつ、アスペルガー症候群と診断されていた。

検察は先日発表した報告書の中で、ランザ容疑者は精神的な問題を抱えていて日常生活や人間関係に支障があったと指摘。ナンシーさんと同じ家に住みながら、電子メールで会話していたことなどを明らかにした。ただし、同容疑者を診察した専門家らは事件を予見していなかったとして、精神的問題と事件との因果関係は不明との見方を示した。

ランザ容疑者を教えたことのある教師が語ったところによると、同容疑者はかつて短い作文を書くという課題で、戦争や破壊をテーマに10ページの長文をつづった。あまりに生々しい内容だったため、クラスに紹介できなかったという。

死者にたむけられた品々=2012年12月

ナンシーさんと離婚したランザ容疑者の父親は、同容疑者には年に6~8回メールを送っていたが約3年前からまったく返信が来なくなったと話した。

ランザ容疑者は犯行に半自動式の銃を使用。報告書によると、ナンシーさんと同容疑者はよく一緒に射撃場へ行っていた。事件後、自宅のクローゼットに置かれた銃保管庫は開いているのが見つかったが、扉やロックが壊された形跡はなかった。

ナンシーさんと約2年前に一時恋愛関係にあり、その後も友人として付き合っていたという男性は、ナンシーさんが事件前後の週に「州内にいたくない」と考えてロンドン行きを計画したものの、直前になんらかの事情でキャンセルしたと聞いていた。ナンシーさんは事件の前兆に気付いていた可能性もある。この男性によれば、ナンシーさんは同容疑者との時間を優先するために仕事を辞めた。

ナンシーさんと事件の数日前に話した別の男性によると、ナンシーさんは同容疑者を連れてワシントン州かノースカロライナ州へ引っ越したいと語っていたという。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。