フィギュア男子、高橋大輔選手が語るソチへの熱い思い

2013.12.20 Fri posted at 17:00 JST

(CNN) 日本のフィギュアスケート男子、高橋大輔選手。「自分にとって一番大きな大会はやっぱりオリンピック」だと語り、2014年のロシア・ソチ冬季五輪出場を目指す。

高橋選手は岡山県倉敷市出身で、幼いころは体操選手を目指していたが、自宅近くにスケートリンクができたことで彼の運命は大きく変わったという。スケート好きな母の同僚に連れられてリンクに行った高橋選手は、自分が本当にやりたいのはスケートだと考えるようになったのだという。長光歌子コーチと出会ったのは中学生の時だという。

高橋選手は、2010年バンクーバー冬季五輪で銅メダルを獲得。これに続き世界選手権でも優勝を果たした。どちらも男子シングルでは日本人初の快挙だった。

それでも高橋選手は、自分が特別な存在だと思ったことはないという。他の選手のほうが応援が多い気がすることも多いし、他の選手のいい演技を見ると、同じようにレベルの高い演技をしたいとがぜんやる気が出ると語る。

バンクーバー五輪は、けがから本格復帰したシーズンだった。「僕は2回オリンピックに出たんですけれど、そのなかでもバンクーバーというのは忘れられない試合です。演技が良かったとかではなく、けがをしてその後のシーズンだったというのもあるんですけれど」と高橋選手は言う。

バンクーバーでは試合前に自分自身が興奮して少し涙が出たと語る。

高橋選手はフィギュアスケートの選手に必要な資質は華やかさかと思うと語る。華やかなステップに派手な衣装、観客に与える感動も含めたパフォーマンスの全てが競技の対象となる。

「(フィギュアスケートの)一番いいところはお客さんを独り占めできるところ」と高橋選手は述べる。その一方で、自己陶酔に陥らないようにも気をつけている。観客の感興をそぐと分かっているからだ。

競技において重要となる衣装については、「(自分は)スタイル的にベストではない。手足も長いわけでもないし身長も低い」とし、だからこそ「ちょっと大きく見えるように、余韻が見えるように手の先にひらひらをつけてみる」など一工夫しているという。

また、スケート靴との相性も成績を左右する大きな要素となる。1カ月ごと、場合によっては試合ごとに取り替えることもあるが、しっくりくる靴はなかなか見つからないという。

2014年のロシア・ソチで開催される冬季五輪でフィギュア男子の日本の出場枠は3人。足のけがで5日のグランプリ(GP)ファイナルを欠場した高橋選手は、12月下旬の全日本選手権で好成績を残す必要がある。

「僕自身の中では(ソチが)現役最後かなというくらいの気持ちでやっている」と高橋選手。「絶対その(出場の)チケットを獲得して、行った先にはまたメダルというものを目指す」と、五輪への思いは強い。

フィギュア男子、高橋大輔選手

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