ヨハネスブルク(CNN) 南アフリカで10日に開かれたマンデラ元大統領追悼式の手話通訳が「でたらめ」だったと伝えらえた問題で、同国のボゴパネズール女性・青年・児童・障害者副大臣は12日に記者会見し、追悼式では不手際があったとしながらも、通訳者は偽りではなかったと説明した。
追悼式で手話通訳を務めたのはタマサンカ・ジャンティさん。通訳の内容について同国の聴覚障害者団体は、まったく意味をなさないでたらめだったと非難していた。
これについてボゴパネズール副大臣は、南アフリカには手話の標準語は存在せず、聴覚障害者の言葉にはさまざまな方言があると説明した。
ジャンティさんが追悼式のセキュリティ検査を通過できた経緯は調査中だが、「同氏は身分証を持っており、検査をすり抜けたわけではない」としている。
政府の調査ではジャンティさんの勤務先の会社も突き止めたという。しかし「経営陣をつかまえて話を聞き、答えさせようとしたものの、姿をくらましてしまった」とボゴパネズール氏は話し、「同社のサービスは以前から標準以下だった」とも明らかにした。
ジャンティさん本人は、「SAインタープリターズ」という会社に勤めていたと証言し、資格はこの会社を通じて取得したと説明。追悼式での手話通訳の仕事は「上司の女性」からの電話で紹介されたと話している。
ジャンティさんは同日、CNN系列のラジオ局702の取材に応じ、「大統領を含む数多くの記者会見に同席した。これまで私の通訳の間違いを指摘する者は1人もいなかった」などと主張。一方で、「統合失調症」を患い、治療を受けていることを認めていた。
手話通訳者にインタビュー