レーニン像倒される ウクライナで大規模デモ

ウクライナで大規模な反政府デモが発生

2013.12.09 Mon posted at 09:53 JST

キエフ(CNN) ウクライナの首都キエフで8日、反政府派が大規模なデモを実施し、中心部の独立広場に建つレーニン像を倒すなどして気勢を上げた。

旧ソ連時代を象徴するレーニン像が倒れると、広場に集まったデモ隊から「よくやった」などの声が上がった。一部の参加者が像をハンマーで破壊し、周囲の地面に破片が飛び散った。脚の部分だけが残った台座に立ち、ウクライナの旗を振る男性の姿もあった。

警察は、だれが像を倒したかを調べていると述べた。国営通信社によると、野党側の議員が自分がやったと主張している。

同国では、親ロシア派のヤヌコビッチ大統領が先月、欧州連合(EU)との関係強化に向けた協定の締結を見送ったことをきっかけに、大統領の退陣を求める激しいデモが発生。2004年のオレンジ革命以来の規模となっている。議会では先週、野党側が内閣不信任決議案を提出したが否決された。

ウクライナで大規模な反政府デモが発生

国連の潘基文(パンギムン)事務総長は8日、ヤヌコビッチ大統領との電話で「重大な懸念」を表明し、当局が暴力に訴えることのないよう強く求めた。

「100万人行進」と称する8日のデモでは独立広場での抗議集会に加え、一部参加者らが内閣府、大統領府など政府機関ビルの前に集結して職員の出勤を阻止した。野党側は50万人近くが参加したと主張。警察は約10万人と推定している。

オレンジ革命の立役者として親欧米政権を樹立し、現在収監中のティモシェンコ前首相は公式ウェブサイト上で、「長く困難な闘いを覚悟しなければならないが、勝利の可能性はある」とデモ隊に呼び掛けた。

ウクライナのデモ、オレンジ革命以来の規模に

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