(CNN) 米ボーイングの大型貨物機が誤って本来の目的地ではないカンザス州ウィチタの小さな空港に着陸するハプニングがあった。同機は21日午後、普段よりも短い滑走路を利用して、無事に同空港から飛び立った。
誤って着陸したのは大型貨物機のボーイング747型機(ドリームリフター)。ニューヨークのJFK国際空港を飛び立ってウィチタ南東部のマコネル空軍基地を目指していたが、20日夜に着陸したのは、同市北部のコロネル・ジェームズ・ジャバラ空港だった。
ジャバラ空港には管制塔がなく、普段は大型ジェット機が離発着することもない。ドリームリフターが貨物などを満載した状態で離陸するのに必要な滑走路の長さは約2800メートル。だが同空港の滑走路は約1860メートルしかなかった。
空港当局は、好天に恵まれたことや、ニューヨークからの飛行で燃料の多くを使い果たして機体が軽くなっていたことから、滑走路が短くても安全に離陸できると判断した。
離陸に当たっては、警察が安全を期して周辺の道路を封鎖し、住民には空港に近づかないよう呼びかけた。
同機はジャバラ空港を飛び立ってから数分で、本来の目的地だったマコネル空軍基地に無事着陸した。
同機はボーイングの所有で、アトラス航空が運航。787型機の胴体部分を輸送していたという。ドリームリフターは747-400型旅客機の改造機で、航空機の中では世界最大級の貨物容量を持つ。
アトラス航空は、同機が目的地と違う空港に着陸してしまった原因の調査に乗り出した。
大型貨物機が短い滑走路から離陸する様子