グーグルの書籍電子化、著作権侵害に当たらず 米連邦裁

「グーグル・ブックス」が著作権を侵害していると米作家協会は訴えていた

2013.11.15 Fri posted at 15:11 JST

(CNN) 米インターネット検索大手グーグルが進める書籍の電子化・検索プロジェクト「グーグル・ブックス」をめぐり、ニューヨークの連邦裁判所は14日、著作権を侵害されたとする米作家協会の訴えを退けた。

グーグルは2004年にグーグル・ブックスの取り組みを開始。これまでに2000万冊を超える本・雑誌が光学文字認識(OCR)技術を用いてスキャンされ、ネットからの検索が可能になった。

問題となったのは、著作権の切れていない書籍だ。グーグルは公正な利用(フェアユース)に当たるとして、著者や出版社にスキャンの許諾を求めず、使用料の支払いも申し出ていなかったため、出版業界や作家協会の反発を買っていた。

グーグル・ブックスでは著作権の切れた書籍は全文読むことも可能だが、著作権で保護される書籍はネット検索の場合と同様、検索語を含む一部分が表示されるだけだった。

「これまで主張してきた通り、グーグル・ブックスは著作権法に従っている。デジタル時代における書籍目録として、ユーザーが本を買ったり借りたりする手助けをしている」と、グーグルの広報は述べた。

グーグルは裁判で、表示されるのは本の一部であり、著作権法で認められる範囲内であると主張していた。

判事はこの主張を認めるとともに、グーグル・ブックスが「芸術や科学の進歩に寄与している」と認定。また、スキャンされた本の大半が絶版本で、図書館などと協力して電子化を進めていることなども指摘した。

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