(CNN) 「クロナッツ」と言えばその名の通り、クロワッサン生地をドーナツ型にして揚げたような菓子パンだ。今年5月に米ニューヨークで発売されるやブームとなり、数時間待ちの行列ができたことで知られる。
製造元のドミニク・アンセル・ベーカリーでは1日に300個しか作らないため、1個5ドルのクロナッツが40ドルで転売されるといった事態も起きている。
クロナッツはソーシャルメディアを通じて世界的な話題となっている。「ネットで話題になったのは新しい味だったから」と、クローナッツを開発したドミニク・アンセル氏は語る。「面白くて珍しくておいしいんだ」
そしてこの秋には、大西洋の反対側の英国のベーカリーやカフェでもクロナッツを見かけるようになった。ソーセージロール以来、もっともわくわくするパンの登場だと言うベーカリーもある。人気も上々だ。
だが、本家ニューヨークのような過熱したブームは起きそうにない。
「クロナッツはこの国では『ヤムヤム』と呼ばれ、スーパーマーケットでも売っている。何十年も前からある」と、ロンドンでステーキハウスを経営するリチャード・ターナー氏は取引相手への電子メールで語った。
ロンドン中心部のカフェのオーナー、アダラト・フセイン氏も「別に珍しがるようなものではない」と語る。「大人気になりはしたけれど、シンプルな食べ物だ」
フセイン氏のカフェに来るロンドンっ子たちは、ナイフとフォークでクロナッツを食べようとする。「手で食べるのがいちばんだと思うけどね」とフセイン氏は言う。
ちなみに「クロナッツ」という名は登録商標。そこで「ドーワッサン」とか「ドーサン」といった名前で類似品を販売する業者もいる。
人気上昇!「クロナッツ」