トロント市長、コカイン使用を認める 辞任は否定

フォード市長のクラック・コカイン使用を伝える地元紙

2013.11.06 Wed posted at 11:20 JST

(CNN) カナダ・トロント市のロブ・フォード市長(44)は5日、自身が昨年コカインを使用したことを認めた。一方で辞任はしないと述べ、2014年10月の市長選に出馬して民意を問う意向を示した。

フォード市長はコカイン使用現場の映像を巡り、数カ月間前からメディアの追及を受けていた。この日は自身の事務所で記者団を前に、「恐らく約1年前、酒に酔った勢いでクラック・コカインを吸った」と述べた。

市長は一方で「今は吸っていないし中毒者でもない」と主張。これまでそう述べてきた言葉にうそはなかったと説明した。

そのうえで、市民に申し訳ないと謝罪し、「永遠に後悔するだろう」「間違いは決して繰り返さない」と強調した。

市長はまた、周囲の人々は市会議員の実弟も含め、だれもコカイン使用の事実を知らなかったとして、「肩から重い荷物が下りた気分だ」と語った。

コカイン疑惑は今年5月、地元紙などが最初に報じた。昨年冬に市長がコカインを使った場面の映像を、記者らが見たとする内容。

フォード市長のクラック・コカイン使用を伝える地元紙

携帯電話で撮影された約90秒間の映像で、コカインのパイプを吸う酩酊状態の市長が映っているとされる。

トロント警察は先週、麻薬捜査で押収したコンピューターの記憶装置から、フォード市長とみられる人物がコカインを吸っている映像のデータを復旧したと発表した。コカイン使用を認めようとしない市長への風当たりはさらに強まっていた。

市長は5日の会見で、問題の映像を見せてほしいとの意向を示し、「市民にも見てもらいたい。自分がどんな状態だったのか、この目で確かめたい」と話した。

警察は先週、市長の友人でもある運転手を脅迫容疑で逮捕した。運転手は、映像記録を取り返すために相手を脅した疑い。押収された映像は、証拠として法廷で公開される見通しだ。

トロント市長、コカイン使用を認めて謝罪会見

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