フェイスブックは古き良き過去? 10代離れの実態

10代の若者のフェイスブック離れが指摘されている

2013.11.07 Thu posted at 09:00 JST

(CNN) 米アリゾナ州立大の1年生、ウバイガラさんは18歳。交流サイトのフェイスブックにはまっていた過去を「古き良き時代」だったと振り返る。

「以前は毎日フェイスブックにログインしていた」「今はだいたい1週間に1度くらい。友人の投稿もめったに見かけないし、自分もこの1年は何も投稿していない」とウバイガラさんは言う。

ウバイガラさんに限らず、10代の若者のフェイスブック離れは最近の調査でも指摘され、フェイスブック自らも認める現象になった。

サンフランシスコで商店を経営するシャーマン・ワトソンさんは、18歳の息子や店で働く若い従業員のフェイスブック利用が減ったと証言。「若い世代はフェイスブックをイケてないと感じ、親たちが使うものだとみなしている」と話す。

変わって若者の関心は、フェイスブック傘下の画像共有ツール「インスタグラム」や、ツイッターの動画ツール「Vine」といった携帯アプリに移っている。

10代の若者のフェイスブック離れが指摘されている

コネティカット州の高校に通うアレックス・ヘイガーさん(16)によると、同級生の間で人気が高いのは、ビデオクリップアプリの「Snapchat」やメッセージツールの「KiK」など。フェイスブックで何百人もの友人を相手に発信するよりも、仲間内で直接コミュニケーションができるこうしたツールの方が好まれるという。

「フェイスブックでは親しさの度合いに関係なく、学年の誰もが友達だった」「だから誰かが同じ学年の誰かと交流すると、すぐにみんなに伝わった」(ヘイガーさん)

今では学校のスポーツイベントなどの動画をフェイスブックに掲載することはあっても、「近況報告や写真などの投稿にフェイスブックを使うことはほとんどなくなった」という。

フェイスブックはこの傾向について、それほどの影響はないと強調する一方で、対策と思える変更を打ち出している。

10月にはプライバシー設定機能を変更し、初めて10代のユーザーが自分のプロフィルを公開できるようにした。また、友達リクエストを承認していない相手でも自分の投稿を参照できる「フォロー」機能を有効にすることも可能になった。

10代のユーザーのアカウントは、初期設定では友人しか参照できない状態になっていて、公開設定に切り替えると警告が表示される形だ。

ヘイガーさんは「仲間たちにはこれからもフェイスブックを使い続けてほしい」と語る

しかし10代からは、多数の読者を獲得できて、有名人を含むさまざまな相手と交流できる「ツイッター」の方が魅力的だという声が上がっていた。

ほかのアプリについても同様で、ニコールさんはインスタグラムについて「自分の写真をフォローしたり『いいね』と言ってくれる人の多さで、自分はうまくやっていると感じさせる」と指摘する。フェイスブックの利用がまた増えることはないだろうとウバイガラさんは断言した。

一方で、一度はフェイスブックを離れたユーザーが、大人になって再び戻って来る可能性もある。ヘイガーさんは「仲間たちにはこれからもフェイスブックを使い続けてほしい」「大学に進学して就職しても連絡を取り続けるための貴重な手段になるだろうから」と話している。

10代のFB離れが進む?

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