ロマ集落の少女の実母か、ブルガリア女性が名乗り出る

ロマ族の男女と保護された少女

2013.10.25 Fri posted at 10:56 JST

(CNN) ギリシャで少数民族ロマの夫婦が白人の少女を誘拐した罪に問われている事件で、ブルガリアの内相は24日、この少女の母親という女性が名乗り出たと発表した。

女性はブルガリアの捜査当局の調べに対し、2009年に自分が働いていたギリシャの家庭に子どもを残してきたと話しているという。

渦中の少女は5~6歳とみられ、金髪で青い目の容姿がロマの夫婦とは異なっていたため、ギリシャの警察が夫婦から引き離した。鑑定の結果、血縁関係がないことが分かり、実母が誰かをめぐって各国で注目を浴びていた。

ブルガリアの女性は同国のテレビ局に対して24日、「(ギリシャの家族に)娘を贈った」と語り、「金銭は受け取らなかった。私にはその子に与える食べ物がなかった」と証言した。

欧州ではロマの人々に対する差別や偏見が残っているという

15歳の息子も、母親が事情を聴かれている警察署の前で報道陣の質問に答え、母親は23日にテレビで少女の姿を見て泣き崩れたと話している。

ブルガリア内務省によると、25日に女性のDNAサンプルを採取して、ギリシャの少女のDNAと照合する予定だという。

少女を養育していたロマの夫婦は誘拐の容疑で訴追され、現在も勾留されている。しかし弁護士によれば、この夫婦は実の母親が面倒を見られなくなったために少女を引き取って育てていたと説明し、実の母親はブルガリア人だと話していたという。

保護した少女の身元確認が難航

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