米、世界の指導者35人の通話を監視か 英紙

メルケル首相の電話が米機関の監視対象との疑いが浮上

2013.10.25 Fri posted at 10:15 JST

(CNN) 米国家安全保障局(NSA)がドイツのメルケル首相の電話を盗聴していたと伝えられた問題を巡り、メルケル首相は欧州連合(EU)首脳会議出席のため到着したベルギーのブリュッセルで24日、欧州と米国との信頼関係を「再構築」しなければならないと語った。

一方、英紙ガーディアンは同日、かつてNSAの活動にかかわっていたエドワード・スノーデン容疑者が流出させた資料を根拠として、NSAが世界の指導者35人の通話を監視していたと伝えた。この資料はオバマ大統領が就任する以前の2006年のもので、盗聴されていたとする指導者の氏名は明らかにしていない。

この資料によれば、指導者の電話番号は、米当局者がNSAに提供した200件の一部だったという。

NSAによる同盟国の監視疑惑が相次いで浮上する中で、EU首脳会議では米国に対する各国の怒りが噴出する可能性もある。メルケル首相は「友人間でのスパイ行為は許されない。我々は今、どのような情報保護対策が必要か、透明性をどう確保するかについて協議しなければならない」と強調した。

カーニー米大統領報道官は監視を否定

ドイツ外務省は同日、米国のエマーソン駐ドイツ大使を呼び出し、ウェスターウェレ外相が事情を聴いている。

EU首脳会議ではデジタル経済への対応を協議する一環として、情報保護の問題についても話し合う見通し。EUのレディング欧州委員会副委員長は、「市民の電子メールであれ、メルケル首相の携帯電話であれ、すべての人の情報が保護されなければならない」「監視の大きな恐怖に対抗するため、欧州には大きな規定が必要だ」と述べ、情報保護法の強化を訴えた。

米、独首相の電話も監視か 米は否定

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