絞首刑後に「生存」判明、再執行はせず イラン

2013.10.24 Thu posted at 12:09 JST

(CNN) イランで絞首刑を執行され、医師の死亡宣告を受けたにもかかわらず、その後生存が判明した男をめぐり、同国法相は24日までに、死刑の再執行はないと表明した。イラン国営通信(IRNA)が伝えた。

地元紙の報道によれば、死刑囚の男は37歳。違法薬物1キログラムを所持していた罪で死刑判決を受けていた。

死刑は9日に執行され、男は12分間にわたって首をつられた状態になった後、医師が死亡を宣告して安置所に運ばれた。

だが翌日、安置所の職員は男の体を包んでいたビニールの口に近い部分が息で曇っていることに気づいた。男は病院に運ばれ治療を受け、快方に向かっているという。

家族は刑の再執行をしないよう求めていたが、死刑判決を下した判事や聖職者からは当初、再執行すべきだという声が上がっていた。

だがイラン学生通信によれば、同国の司法トップは22日、「私見」だと断ったうえで、「男は終身刑に減刑すべき」だと発言。同代表は23日にも、「刑が執行され、死を体験し苦しい思いをした男性への処遇の1つとして、慈悲を見せることが考えられる」と意見を述べた。

死刑を言い渡した判事には再執行中止に異議を唱えることができるが、異議は唱えないものとみられている。

イランではイスラム法の解釈により、姦通罪により有罪となった死刑囚が石打ち刑で死ななかった場合などに限って、再処刑を免除することが認められている。だがイランの司法関係者によれば、今回のケースはこれには当てはまらないという。

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