ワシントン(CNN) 米政府機関の閉鎖が2週間に及び、連邦政府の債務上限引き上げ期限が17日に迫るなか、議会では事態打開の見通しが立たないまま与党・民主党と野党・共和党の対立が続いている。
下院では共和党が債務上限を6週間に限って引き上げる案を示したのに対してオバマ大統領が拒否する立場を貫き、12日に協議が決裂。議論の舞台は上院に移った。
民主党のリード上院院内総務は13日、事態打開に向けて「全力を尽くす」と表明。共和党のマコネル院内総務との間で「実りある議論」ができたと報告し、「結果を楽観視している」と述べたが、この日午後の協議でも進展はみられなかった。上院は14日午後に審議を再開する。
上院では超党派の議員グループが打開策を探る動きも出ている。まとめ役のスーザン・コリンズ議員がCNNに語ったところによると、両党の議員から新たな提案や参加表明が相次いでいるという。与野党の有力議員もそれぞれ「債務不履行(デフォルト)の危機は回避できる」と自信を示すが、具体的な調整は難航している。
オバマ大統領やリード氏は共和党に対し、付帯条件なしで政府機関を再開し、債務上限引き上げるよう求めている。政府再開と上限引き上げを実現させたうえで共和党が求める財政協議に応じるというのが、民主党側の立場だ。
大統領は13日、民主党のペロシ下院院内総務との電話会談でも、付帯条件を認めない方針を確認した。
一方で共和党側は、「民主党には財政問題に取り組む姿勢がみられない」と不信感をあらわにする。共和党保守派のランド・ポール上院議員は13日、CNNとのインタビュー番組で、民主党は債務上限引き上げにともない、今年3月から実施されている歳出強制削減措置を取り消すつもりだと非難した。同氏はまた、オバマ大統領はデフォルトの恐怖を無責任にあおって国民を脅しているとも主張した。
政府機関再開の道筋は?