イタリア沖で船沈没、死者110人

イタリア南部ランペドゥーザ島沖で船が沈没

2013.10.04 Fri posted at 10:07 JST

ローマ(CNN) イタリア南部ランペドゥーザ島沖で最大500人を乗せていたとみられる船が沈没して火災が発生し、少なくとも110人が死亡した。イタリア沿岸警備隊などが3日に明らかにした。

現場では救助作業が続けられており、これまでに154人が救出された。生存者は難民救援施設のあるランペドゥーザ島に身を寄せ、犠牲者の遺体も同島に運ばれている。

沿岸警備隊によれば、沈没した船はエリトリア、ソマリア、ガーナなどから来た約500人を乗せて、リビア沿岸から出港したとみられる。

ランペドゥーザ島はアフリカ大陸とイタリアの間にあり、欧州連合(EU)諸国を目指す難民が押し寄せている。大量の難民を乗せた船が沈没する事故も頻発していた。

大量の難民を乗せた船が沈没する事故が頻発しているという=ITALIAN NAVY提供

アントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官は、「紛争や迫害を逃れた人たちが海に消える現象の世界的な増加に愕然(がくぜん)とする」と語った。国連難民高等弁務官事務所によれば、9月30日にもイタリア南部沿岸で岸まで泳いで渡ろうとした男性13人が死亡しているという。

同事務所は各国と協力して、こうした人たちが命の危険を犯した航海に出なくても済むよう、「効果的な代替策」を模索しているとした。

イタリア沿岸警備隊は先週も、シリア難民398人を乗せてチュニジアからランペドゥーザ島に向かっていた船を救出した。同島は夏の間に移民が多く押し寄せ、漂着した難民の救援施設は定員250人のところに1250人を受け入れている。

イタリア沖で船沈没、死者多数

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