オバマ大統領が国連演説、イラン核問題と中東和平に焦点

国連総会で演説するオバマ大統領

2013.09.25 Wed posted at 12:30 JST

(CNN) オバマ米大統領は24日、ニューヨークで開催中の国連総会での演説で、米外交の当面の重点課題としてイランの核問題解決と中東和平交渉の進展に取り組む姿勢を示した。

オバマ大統領は50分間にわたる演説の中で、イランの核開発と中東和平の問題は長年、周辺地域の安定を損なう主な要因になってきたと指摘。これらを解決することが広範な平和につながると強調した。

イランに対しては、ロハニ大統領や最高指導者ハメネイ師が核の平和利用を主張していることを踏まえ、「発言に見合った行動を示すべきだ」と呼び掛けた。さらに「これは米国とイランだけの問題ではない。イランが義務を果たすことは国際社会全体の関心事だ」と訴えた。

中東和平についても、イスラエルとパレスチナの両国家共存という唯一の解決策に向けた動きを、国際社会全体が支援していくべきだと語った。

イランのロハニ大統領は核の平和利用を主張=UNTV提供

シリアの化学兵器問題を巡っては、同国のアサド政権が化学兵器廃棄の計画に従っているかどうかを検証し、従わない場合は軍事的措置を含めた制裁を科すべきだと主張。国連安全保障理事会はこれらを定めた「強力な」決議案で合意する必要があると訴えた。

米国によるシリアへの「干渉」を非難する声の一方、反体制派支援の遅れや単独軍事行動の回避を「弱腰」と批判する意見もある状況について、オバマ大統領は「この地域で何十年も前から続いてきた矛盾を反映している」との見方を示した。

大統領は今後の中東政策について「米国は同盟国やパートナーに対する攻撃に立ち向かい、原油の自由な流れを守る」と表明。テロ組織との闘いで「直接行動」を辞さない考えも示した。また「シリアで化学兵器が使用されたことを国家安全保障上の脅威とみなすのと同様に、核兵器開発も許さない」と述べ、イランを改めてけん制した。

オバマ大統領の演説

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