iPhoneの音声機能「Siri」刷新、検索は脱グーグル

音声認識機能「Siri」が大幅に刷新されたという

2013.09.18 Wed posted at 12:17 JST

(CNN) 米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」に搭載された音声認識機能「Siri」が、19日に予定されているOS更新版「iOS 7」の提供開始に伴い、大幅に刷新される。

Siriは2011年に登場した機能で、ユーザーの言葉を認識して簡単な質問に答えたり、ボタン1つでアプリを起動したり、時には冗談を言ったりすることもある。これまでの2年間は、まだ開発途上であることを示す「ベータ版」だったが、今回の更新でようやく完成版になる。

完成版となったSiriは、これまでの女性の声に加えて男性の声も選べるようになった。英国では既に男性の声のSiriが利用できるが、さらに米国英語とドイツ語にも対応。近い将来、対応言語はさらに増える予定だ。女性の声も改善され、より自然に近くなった。

短文投稿サイトの「ツイッター」や、オンライン百科事典「ウィキペディア」の内容も取り込んだ。Siriの画面を離れることなく、例えばツイッターで交わされている注目のニュースについて質問したり、ウィキペディアで特定のテーマについて調べたりできる。

また、Siriを使ってiPhoneの一般的な設定を変更できる機能も加わった。

検索エンジンの初期設定は「Bing」に

例えば無線LANの有効・無効の切り替えや、画面の明るさの調整、特定のアプリの設定参照などが可能。新サービスの「iTunesラジオ」では、特定の楽曲の好き嫌いを音声で伝え、自分の好みに合わせて放送局をカスタマイズすることもできる。

新しいSiriにとって最大のライバルは、米グーグルが提供している自然言語による音声検索機能「ボイスサーチ」だ。Siriと同様の機能を多数備え、グーグル検索結果に加えて電子メールサービス「Gメール」やカレンダーなど、同社が展開する各種サービスから答えを引き出すことができる。

アップルとグーグルの熾烈な競争を反映して、Siriが使う検索サービスの初期設定は、これまでのグーグル検索から米マイクロソフトの「Bing」に切り替わった。Siriが自分で答えを出せず、ウィキペディアでも見つからない場合は、Bingの検索結果が表示される。

この検索結果はSiriの画面に表示されるようになり、ブラウザーの「Safari」を起動してグーグル検索を表示させていたこれまでに比べると、答えが出るまでにかかる時間は短縮された。

Siriの検索エンジンの初期設定をBingからグーグルに変更することはできない。ただ、Siriに向かって「グーグルで」と指定すれば、Safariが起動してグーグル検索を実行できる。

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