(CNN) 米航空宇宙局(NASA)が撮影した月探査機打ち上げの写真に、ロケット噴射と共に跳ね上がる1匹のカエルが映っていたことが分かり、インターネットで話題になっている。
NASAは6日、月の無人探査機「LADEE」を搭載した全長約27メートルのロケットを米バージニア州のワロップス飛行施設から打ち上げた。この様子を遠隔カメラで写した中の1枚に、ロケットの横で空中高く跳ね上がるカエルの姿が写っていた。
NASAもこの写真について、「カエルは本物で、打ち上げの様子を写した遠隔カメラの写真の1コマがとらえた」と確認した。
宇宙情報サイトのユニバース・トゥデイが11日、「『跳躍』の意味を塗り替えたカエル」としてこの写真を掲載したことをきっかけに注目を浴び、各国のメディアも「スイレンの葉から打ち上げ台へ」(インディペンデント紙)、「不運のカエル、人類のための巨大な跳躍」(オーストラリア・ニューズ紙)などと伝えた。
ある情報筋がCNNに語ったところによると、カエルが最後に「オービット、オービット」(orbit=軌道の意味)と鳴いたとの情報もある。米国でカエルの鳴き声は「リビット(ribbit)」と表現される。
NASAがウェブサイトに掲載した情報によれば、「カエルの状況は未確認」。ただ一般的に、こうした状況に巻き込まれた両生類が幸せな結末を迎えることはあまりない。
カエルが巻き込まれた理由についてユニバース・トゥデイは、ワロップス飛行施設には発射台の保護と騒音低減のため、打ち上げ時に稼働する貯水システムがあり、そこにカエルがすみついていたのではないかと推測している。
月探査機と一緒にカエルも打ち上げ?