バス運転手2人を車内で「処刑」か、レイプ報復で メキシコ

バス運転手射殺の女性容疑者の似顔絵=チワワ州検察当局提供

2013.09.05 Thu posted at 18:52 JST

(CNN) メキシコ北部シウダーフアレス市の路線バスで少なくとも運転手2人が車内で射殺される事件が発生、チワワ州の検察当局は5日までに、女性の容疑者の行方を追っていることを明らかにした。

地元メディアは、犯行を認める女性から電子メールが届き、弱い立場にある複数の女性をレイプした運転手への報復と主張したと報道。「彼らが我々に敬意を示さないのなら、我々は独自の方法でそうさせる」などとも述べた。自らを「ダイアナ、運転手のハンター」と名乗っていた。

レイプの被害者として、シウダーフアレス市で主に米国人が経営する工場で働く女性に言及しているという。

事件は今年8月28、29両日に発生。犠牲者は45歳と32歳の男性だった。目撃証言などによると、容疑者は市運営の路線バスに乗り込み、2人を至近距離から射殺。地元メディアによると、実行犯が女性であることは2番目の犯行前、被害者の非などをなじったことなどから判明した。

バス運転手射殺の女性容疑者の似顔絵=チワワ州検察当局提供

同州検察当局によると、容疑者は髪を金髪に染めているか、金髪のかつらを着用。犯行現場に居合わせた20人以上の聴取などを材料にした容疑者の似顔絵を作成して公表、情報提供を呼び掛けている。検察の報道担当者は目的は手段を正当化しないと主張した。

事件発生は他のバス運転手をおびえさせており、2件目の犯行後、多数の運転手が欠勤する騒ぎともなった。勤務を続ける運転手は約半分との情報もある。数百人規模のバス利用者が他の交通手段の確保に奔走する影響も出ている。

米テキサス州エルパソと国境越しに向き合うシウダーフアレスでは1990年代や2000年代初期に、若い独身女性らが行方不明となり、砂漠地帯にある墓穴で遺体が見つかる事件が多発。

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルによると、同市では1993~2005年の間、若い女性や少女ら370人が殺害された。大部分の事件は未解決となっている。

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