(CNN) インターネット交流サイト(SNS)大手の米フェイスブックは27日、今年1~6月に各国政府から情報提供を要求された件数などを公表した。71カ国・地域から計2万6000件余り、会員3万8000人以上に関する情報を求められたという。
フェイスブックは今年6月にも米政府による情報提供要求の件数を公表したが、今回は新たに米国以外の政府からの要求件数や関連アカウント数、フェイスブック側が要求に応じた割合なども報告している。
要求件数は米国が最も多く1万1000~2000件で、対象アカウントは2万件以上。フェイスブックはこのうち79%に応じて情報を提供した。米政府の規制により、正確な数字は開示されない。これに次いでインド、英国、ドイツ、イタリア、フランスからの要求が多かった。
フェイスブック法務責任者のコリン・ストレッチ氏は、同社がそれぞれの要求を精査し、法的な不備が見つかった場合や対象が広すぎる場合は情報提供を拒否していることを強調した。
ネット検索大手の米グーグルは最新の報告を出していないが、昨年7~12月には31カ国から2万1000件、利用者3万3000人に関する情報の提供を求められたことを明らかにしている。
グーグルはフェイスブックが6月に報告した数字をめぐり、米政府の要求が犯罪捜査関連と国家安全保障関連に区別されていないことを批判していた。フェイスブックは今回公表した件数について「大部分が犯罪捜査に関する要求だった」と説明したうえで、米政府に安全保障関連の要求を区別するよう引き続き働きかけていく考えを示した。