米、シリアの空爆標的見直し 巡航ミサイル攻撃を想定

オバマ米大統領

2013.08.24 Sat posted at 15:14 JST

ワシントン(CNN) 米国防総省高官は24日までに、シリア内戦に関連し、オバマ米政権が軍事手段を含めた介入拡大に踏み切った場合に備え、シリア内の空爆の標的などを新たに見直したことを明らかにした。

空爆ではシリア領空への侵入が必要な戦闘機には頼らず、巡航ミサイルの利用を想定。標的は、アサド政権の省庁ビルや軍事施設だが、政権軍の部隊や兵器類などは常に移動しているため空爆を実施する上で調整が必要としている。

米軍は今年4月、超党派の米連邦議会議員の圧力を受け、シリアへの軍事介入の選択肢などを大幅に修正。今回は空爆の標的リストをより包括的に見直したとしている。

同高官によると、この見直し作業は、オバマ大統領がシリア情勢への軍事介入を強めた場合、取り得る選択肢の範囲を示すのが狙い。ただ、米ホワイトハウスで22日開かれた安全保障関連会合ではいかなる決定も下されなかった。

オバマ米大統領

シリアでは今週、アサド政権軍による首都ダマスカス郊外での新たな化学兵器使用疑惑が発覚。米国防総省高官はシリア政府の同兵器が証明された場合、米軍の選択肢には政権軍の化学兵器攻撃能力を削ぐことなどが含まれると述べた。

オバマ大統領は23日、CNNとの単独会見に応じ、新たな化学兵器攻撃の疑惑について国連と協力して情報収集に当たっていると指摘。ただ、重大な懸念を抱かざるを得ない大事件であることを示す兆候があるとの見方を示した。

オバマ政権によるシリア反体制派への支援は非軍事分野に限られていたが、シリア政府軍による複数の化学兵器攻撃の疑惑が浮上したことなどを受け、殺傷兵器を除く軍事支援にかじを切っていた。シリアへの米軍地上部隊の投入については一貫して否定している。

オバマ大統領のインタビュー

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