フィリピンで豪雨続く、死者8人に 28万人避難

小学校に避難してきた人々=マニラ北東のマリカナ市

2013.08.22 Thu posted at 17:11 JST

(CNN) フィリピンのマニラ首都圏などを襲っている大規模洪水で、同国の国家災害対策当局は22日までに、犠牲者は8人に増え、住民ら28万人以上が自宅などから避難したと報告した。同国北部では21日も豪雨が続いた。

死者はいずれもマニラがあるルソン島で発生したもので、大部分は水死だった。4人が行方不明で、41人が負傷した。

国連人道問題調整事務所によると、マニラ首都圏では20日の時点で、最大6割の地区で洪水が発生。その後水がひき、浸水被害は約2割の地区に減少した。マニラ首都圏の住民は約1200万人。

豪雨はモンスーン(季節風)に伴うものだが、洋上の熱帯暴風雨にもあおられて激しさを増し、道路や建物が浸水した多くの地区で市民生活が麻痺(まひ)している。空や陸の交通網にも支障が出て、学校や企業、緊急時の対応機関を除く政府省庁も閉鎖に追い込まれた。

マニラ南東の都市マカティで自転車を押す男性

国家災害対策当局によると、首都圏の人口密集地にあるラメサ貯水池では水があふれており、周辺地区の住民数千人が退避を強いられた。他地区にある複数のダムの水位も危険な水準に近付いているという。

マニラがあるルソン島では21日、78自治体の500地区以上で洪水被害が発生。3州、3都市と8自治体で災害宣言が出された。

フィリピンの8月は最も湿潤な時期とされ、マニラ首都圏では豪雨や洪水被害が多い。1年前にもモンスーンの豪雨による大規模な洪水に襲われ、多数が死亡していた。

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