(CNN) 南アフリカのタボ・ムベキ元大統領は15日までに、重篤な容体と伝えられるネルソン・マンデラ元大統領(94)について、「医師団は非常に優秀であり、いつか自宅に戻る日が来ると確信している」との談話を発表した。
マンデラ氏は肺の感染症再発のため6月8日から首都プレトリアの病院に入院している。
ムベキ氏はマンデラ氏の容体について、「重篤だが安定しているという政府の発表は正しい。しかし容体は改善していると付け加えなければならない。彼は素晴らしい医療を受けている。医師団もいずれ、退院して自宅で過ごすことに同意してくれるだろう。これは私たちの願いであり、私は実際にそうなると考える」と述べている。
マンデラ氏は6月26日に急激に容体が悪化し、一時は生命維持装置を外すことも検討されたことが、最近になって発覚した。しかしズマ大統領はその翌日、容体が改善し、重篤だが安定した状態になったと発表している。
マンデラ氏は反アパルトヘイト(人種隔離)政策闘争を率い、アパルトヘイト廃止に踏み切ったデクラーク政権によって90年に釈放されるまで、27年以上にわたり収監されたことでも知られている。
マンデラ氏は93年にはデクラーク大統領とともにノーベル平和賞を受賞。94年には南ア最初の民主選挙で初の黒人大統領に選ばれた。99年に大統領を退任。
その後、ムベキ氏がマンデラ氏の後継者として、99年から2008年まで大統領を務めた。
マンデラ氏は10年に開催されたサッカーのワールドカップ(W杯)以降、公の場には姿を見せていない。