(CNN) パキスタンで女性が教育を受ける権利を主張してイスラム武装勢力タリバーンの銃撃を受けたマララ・ユスフザイさんが米ニューヨークの国連本部で演説した。国連教育問題特使のブラウン前英首相は13日、マララさんの演説は世界の教育危機に立ち向かうための第一歩だと述べ、今後の取り組みに意欲を示した。
マララさんは16歳の誕生日に当たる12日に国連で演説した。昨年10月に銃撃を受けてから、公の場に登場したのはこれが初めて。
マララさんはこの中でタリバーンによる銃撃を振り返り、「かれらは銃弾で私たちを黙らせようとしたが失敗に終わった。そして沈黙の中から何千もの声がわきあがった」と語った。
タリバーンからはその後も脅迫を受けてきたが、復しゅうするつもりはないと強調。
「すべての子どもたちが教育を受ける権利を主張するためにここへ来ました。すべての過激派、特にタリバーンのメンバーの子どもたちにも、教育を受けてほしい」と述べた。
母国パキスタンで女子学校の教師や生徒らへの襲撃が相次いでいることを指摘し、世界中の声なき人々のために語りたいと主張。
「本とペンを手に取って闘いましょう。それが私たちの最強の武器です」「1人の子どもと1人の教師、1本のペンと1冊の本が世界を変えられる。教育こそが唯一の解決の道です」と訴えた。
2000年に国連で採択されたミレニアム開発目標は、15年までに初等教育の完全普及を達成することを目指している。ブラウン特使は、マララさんの演説をその目標に向けた大きな動きの第一歩と位置付けた。
ブラウン特使が主導する教育普及運動「ア・ワールド・アット・スクール」の声明によると、マララさんは9月、国連総会に合わせて開催される教育サミットでも演説し、世界中の子どもたちの教育を受ける権利を主張する。
また同特使は年内にもパキスタンとナイジェリアを訪問し、政府当局者らと教育問題を協議するという。
マララさんが国連でスピーチ