「中国から豚肉輸入しない」 米食肉加工大手CEO

スミスフィールド・フーズの買収を巡って米議会で議論=同社提供

2013.07.11 Thu posted at 13:06 JST

ニューヨーク(CNNMoney) 米食肉加工大手スミスフィールド・フーズのポープ最高経営責任者(CEO)は10日、米上院で証言し、同社が中国企業に買収されても中国産豚肉を輸入することにはならないと述べた。

スミスフィールドは世界最大級の豚肉加工業者で、5月に中国の双匯国際による買収で合意したと発表。買収額は約50億ドル(約5000億円)に上るという。現在、米外国投資委員会が安全保障上の影響などを審査しており、承認されれば、中国企業による米企業への買収としては過去最大級となる。

だが連邦議会や業界関係者からは、国内産業や知的財産、安全保障への悪影響を心配する声が上がっている。

ポープCEOは米上院農林委員会の公聴会で、買収では米国産豚肉の中国への販路が広がるだけで、中国から豚肉を輸入するわけではないと述べた。

双匯国際はスミスフィールドの経営陣、工場、従業員、全米の2000に上る契約養豚農家を今のまま維持する意向だ。

だが米中経済安全保障調査委員会のダニエル・スレーン委員はいくつかの懸念を表明する。スレーン委員は、スミスフィールドの技術や知的財産が双匯国際の手に渡るほか、これをきっかけに他の食品大手の買収が続けば米国の国益を損ないかねないとの見方を示した。

現在、米国は中国からの豚肉輸入を禁止している。だが買収が実現すれば、双匯国際は輸入解禁に向けて圧力をかけてくるだろうとスレーン委員は述べた。

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