「米中は互いに必要な存在」 駐米中国大使に単独インタビュー

CNNの取材に答える中国の崔天凱駐米大使

2013.07.09 Tue posted at 17:35 JST

(CNN) 中国の崔天凱駐米大使はこのほど、CNNのアンカー、クリスティアン・アマンプールとの単独インタビューに応じ、米国との二国間関係について「米中が互いの国を必要としていることは明らかだ」と述べた。

米中間では6月、習近平(シーチンピン)中国国家主席とオバマ米大統領が米カリフォルニア州パームスプリングス近郊で会談し、両国が「大国間関係の新たなモデル」を模索していくことで一致した。崔氏は、その新たな関係構築に向けた最前線に立っている。

インタビューでは、米国が世界一の大国であるとの認識に基づき、「中国は経済の発展と国民生活の向上に向け、国家の現代化に力を注いでいる。中国にとって米国との安定した健全な関係が重要であることは明らかだ」と語った。

両国間の最重要課題のひとつとしてサイバーセキュリティーの問題に言及し、「非難の応酬は双方にとって得策ではない」と強調。「米国は中国よりはるかに進んだ通信技術を持っている。普通は弱い方が強い方のことを心配するものだ」と指摘した。そのうえで、この問題を話し合う作業部会が設置されたことに、両国の協力姿勢が反映されていると述べた。

中国の崔天凱駐米大使(右)とアンカーのアマンプール

米国家安全保障局(NSA)の監視活動を暴露した米中央情報局(CIA)元職員のエドワード・スノーデン容疑者が滞在先の香港から脱出した問題については、「われわれの関知するところではない」と断言した。

もうひとつの課題とされる北朝鮮への対応を巡っては、両国の立場は近いようだ。中国は長年、北朝鮮の最大の友好国とされてきたが、最近は一定の距離を置き、朝鮮半島非核化を優先する姿勢を示している。

崔氏は「非核化と安定維持は同じこと。朝鮮半島に核兵器が存在するなら安定は保証されない」と述べる一方、軍事介入は自滅的な結果を招くと説明。交渉再開を目指して努力を続けていると述べ、関係各国に協力を呼び掛けた。

駐米中国大使に単独インタビュー

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