アンカラ市長、ツイッターで反対派と勢力争い トルコ

ギョクチェキ市長のツイッターのページ

2013.06.25 Tue posted at 11:46 JST

トルコ・イスタンブール(CNN) 政府に対する抗議デモが続くトルコで、首都アンカラの市長が短文投稿サイトのツイッター上で反対派と支持者のツイート数を競い合う勢力争いを展開している。

発端はアンカラのギョクチェキ市長が23日、ツイッター上で英BBCトルコ放送局のセリン・ギリット特派員を名指しして「外国の工作員」と非難したことだった。ギョクチェキ市長はさらに、「彼らは英国の主導で工作員を雇い、我が国の経済を崩壊させようとしている」とツイートした。

ギョクチェキ市長は同国のエルドアン首相が率いる与党公正発展党(AKP)の所属。エルドアン首相は3週間前に抗議デモが激化して以来、外国が背後でデモ隊を操り、テロや暴動を引き起こしていると非難していた。

ギョクチェキ市長もこの筋書きに沿って、ツイッターで特定の話題を取りまとめるハッシュタグの機能を使い、トルコ語で「英国のセリン・ギリットの名でスパイするな」という意味の話題を作成。読者に呼びかけてツイッターの世界ランキングでこの話題を上位に浮上させた。

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一方、これに対抗する勢力は同日、「ギョクチェキは工作員だ」と反撃するハッシュタグを作成した。この話題は支持者の間で次々にリツイートされ、ギョクチェキ市長が作成したハッシュタグの順位を逆転して、ツイッターのランキングでトップ級の話題に浮上した。

これに対してギョクチェキ市長は、「ギョクチェキ工作員のハッシュタグをツイートした者は誰であれ、1人ひとりに対して法的措置を起こす」と脅しをかけている。

それでも現地時間の24日午前、反対勢力のハッシュタグは、ツイッターのランキングで2位に浮上している。

BBCは24日に発表した声明で、トルコの当局者がBBC特派員に対し脅しをかけているとして懸念を表明。BBCの記者は「不偏不党の報道」を心掛けていると述べ、意見や苦情は適切な方法で寄せるべきだとトルコ政府に促した。

トルコでデモ続く

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