米ハンフォード核施設で放射能漏れの疑い 調査へ

2013.06.22 Sat posted at 11:20 JST

(CNN) 米ワシントン州のジェイ・インスリー知事は21日、同州南東部ハンフォードにある核廃棄物貯蔵施設内で放射能汚染の数値が上昇したため、放射能漏れがないか検査を行うと発表した。ただ、今回検知された数値は直ちに住民の健康を脅かすレベルではないという。

汚染数値の上昇は、貯蔵タンクの外でポンプを使った通常の排水処理を行っている最中に発見された。今回、数値の上昇が見られた放射能漏れ検知施設は、AY-102と呼ばれる二重殻タンクの隣にあるが、汚染物質がAY-102から直接漏れたものかどうかは定かではないという。

知事によると、米エネルギー省がエンジニアのグループを現地に派遣し、サンプリングやビデオ検査により汚染源の分析を行う予定で、分析の完了まで数日を要するという。

ハンフォードの施設はコロンビア川と接しているが、インスリー知事は、放射能漏れの可能性を早期に発見できたため、仮にタンクの外で放射能漏れが確認されたとしても、川が直ちに汚染される危険はないと述べた。

ハンフォードの施設は、エネルギー省のアーネスト・モニツ長官が19日に視察したばかりで、その際インスリー知事は長官に、放射性物質を含んだ液体の漏れが見つかったタンクの処理が進んでいないことに強い懸念を示したという。

「われわれは、AY-102だけでなく、すべてのタンクの修理を急ぐよう強く要求していく。エネルギー省はハンフォードをきれいにし、核廃棄物を除去または処理する法的責任があり、この責務は必ず果たしてもらう」(インスリー知事)

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