(CNN) アフマディネジャド大統領の任期満了に伴うイラン大統領選の投票が14日実施され、内務省当局者は15日朝、これまでの開票結果で中道派のロハニ元最高安全保障委員会事務局長の支持率が他候補を上回ったと発表した。
同省によると、現地時間の午前7月15分時点ではロハニ氏が83万4859票を獲得。保守派とみられるガリバフ・テヘラン市長が32万562票、同じく保守派のジャリリ最高安全保障委員会事務局長が25万7822票などとなっている。
投票率は約70%。登録済みの有権者総数は約5000万人。過半数を得た候補が出なかった場合、今月21日に上位2人による決選投票が行われる。
大統領選には、審査をへて6人が立候補した。ガリバフ、ジャリリにベラヤティ元外相の3人はいずれも最高指導者ハメネイ師に近い保守派候補とされる。一方、ロハニ氏は改革派の主張に一定の理解を示すラフサンジャニ元大統領の支持を得ている。
元大統領も名乗りを上げたが、ハメネイ師の影響下にある、法律専門家らで成る護憲評議会の立候補の資格審査で失格となっていた。改革派つぶしの手段と受け止められていた。
今回大統領選での当選者に関係なく、政策遂行でハメネイ師の意向に配慮した国政運営を強いられる構図に変わりはない。
2009年の前回大統領選では、アフマディネジャド氏の獲得票数の不透明さに改革派が反発、抗議デモなどを起こして弾圧され、死傷者が出る事態となっていた。
当局は今回、前回のような混乱を阻止するため大幅なインターネット規制などを行っているとされる。