解体中のビル倒壊 2人死亡、13人負傷 米フィラデルフィア

フィラデルフィアで解体中のビルが倒壊=BOSKIE SHAN氏提供

2013.06.06 Thu posted at 09:42 JST

(CNN) 米東部ペンシルバニア州フィラデルフィアで5日、解体工事中のビルが倒壊して隣接する店舗を直撃し、当局によると、2人が死亡、13人ががれきの下敷きになるなどして負傷した。

当局によると、倒壊したビルは慈善団体の救世軍が運営するリサイクル店を直撃した。死亡したのは35歳の女性を含む2人。別の女性はがれきの中に2時間あまり閉じ込められながらも無事に救出され、比較的軽傷で済んだ。

店内にいた客などの数は分かっておらず、救急隊はまだ閉じ込められた人がいる可能性もあるとみて、夜を徹して捜索作業を続けた。

負傷して病院に運ばれた13人のうち、5人は同日午後までに退院した。

現場に居合わせた男性は、「揺れを感じて転ぶ人もいた。人々は悲鳴を上げて外に飛び出した。ビルの中にも人がいて、悲鳴が聞こえた」と事故発生当時の様子を語った。この男性は、通行人や現場作業員らとともに、がれきの下敷きになった人たちを助け出したという。

近隣に住む住民が撮影した事故現場=Mike Adam氏提供

別の男性は倒壊したビルについて、「いつか崩れると思っていた」といい、現場の作業員らに毎日のように警告していたと話している。

警察はこの事故について「業務災害」と説明しており、米労働安全衛生局(OSHA)も報告を受けて調査に乗り出した。倒壊したビルについて、規制違反や苦情などの報告は入っていなかったという。

現場はフィラデルフィア中心部の繁華街で、近くにあるムター博物館は人気観光スポットになっている。同博物館は救出活動の拠点となり、当面の間休館すると発表した。

ビル倒壊現場の様子 米

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