「人生の展開を恐れるな」 FRB議長が贈る10の人生訓

プリンストン大の卒業生に人生訓を贈ったバーナンキ議長

2013.06.03 Mon posted at 11:48 JST

ニューヨーク(CNNMoney) 米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は2日、プリンストン大学の卒業式で講演し、社会へ巣立つ学生たちにユーモアを交えて人生の心得を語った。バーナンキ議長の10項目の助言を以下に紹介する。

1.人生の展開を恐れるな

バーナンキ議長は、「人生はチョコレートの箱のようなもの」という映画「フォレスト・ガンプ/一期一会」のせりふを引用し、「人生は驚くほど予想がつかない。10年後の自分、ましてや30年後の自分がどうなるか分かっているという22歳がいたとしたら、それは単なる創造力の欠如だ」と指摘した。

その一例として自身の人生を引き合いに出し、「十数年前の私は大学で経済学を教えていて、教授会を避けるための良い言い訳はないかと考えていた。そこへ1本の電話がかかってきた」と、FRBに抜擢された経緯を紹介した。

2.より良い人間であろうと努力する

「もし自分に満足できなければ、どれほどの成果を達成しようと大きな満足は得られない」

3.人生の幸運には大きな責任が付きまとう

「新約聖書の『ルカによる福音書』に記された通り、『多くを与えられた者は多くを求められ、多くを任せられた者はさらに多くを要求される』」

4.努力がものを言う

「例えば、学歴は低くても正直に働いてこつこつと家族を養っている人の方が、表面的に大きな成功を収めている多くの人よりも尊敬と、必要であれば援助に値する」「一緒に飲むのもそういう人の方が楽しい」

5.ほとんどの政策立案者は正しいことをしようとしている

「ワシントンにおける最大の力は理念であり、人々はその理念に基づき行動する用意がある。公職にあることは容易ではない。しかし結果として、もしその方向を目指す気があるなら、それを追求する価値とやり甲斐はある」

6.経済学について

「経済学とは高度に洗練された思考分野であり、過去の政策がなぜ誤っていたかを具体的に政策立案者に説明することに長けている。未来についてはそれほどでもない」

「金銭がすべてではない」とも

7.金銭がすべてではない

「カネは問題ではないとは言わない。そう言ったところでどのみち信じてもらえないだろうから」「もしあなたが幸運にも選ぶ能力を持った数少ない者の1人であるなら、カネは手段であって、目的ではないことを忘れてはいけない」

8.失敗を恐れるな

「失敗を好む人は誰もいない。しかし失敗は学ぶ上で欠かせない人生の一部だ。ユニホームを汚さずに試合には参加できない」

9.パートナーの選び方

「外面的な美しさは、その相手の腸内に寄生虫があまりいないことを進化論的に確認する手段だ。もちろん私も美しさやロマンスや性的魅力は大好きだが、パートナーに求めるべきものはそれだけではない」「35年間の幸福な結婚生活を営んできた立場から言うと、人生という旅の中で共に歩む伴侶を選ぶこと以上に重大な選択は考えられない」

10.時々は両親に電話すること

バーナンキ議長は2人の子どもの父親。「あなた方も、成長して多忙になり、大きな成功を収めた自分の子どもからの電話が欲しいと思う時が来る」と語り、「プリンストンの学費を誰が払ってくれたか忘れてはいけない」と諭した。

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