シリアで欧米人3人死亡か、政権側の攻撃で 国営放送

内戦の続くシリア

2013.05.31 Fri posted at 12:55 JST

(CNN) 内戦が続くシリアで、国営テレビは30日、アサド政権側の部隊による攻撃で欧米人3人が死亡したと報じた。3人は反政府勢力のメンバーとして戦闘に加わっていたという。

国営テレビは米国籍の女性が所持していた米ミシガン州の運転免許証と米国のパスポートとされるものの映像を流したほか、死亡した英国人の名前とパスポートの映像も伝えた。残る1人は欧米人というだけで、詳細は明らかになっていない。

3人は北西部イドリブ県で車に乗っているところを攻撃されたという。ニュース映像には銃弾で穴の空いた自動車と横たえられた3人の遺体のほか、武器やコンピューター、政府の軍事施設の手描きの地図、イスラム過激派「ヌスラ戦線」の旗が映し出された。ヌスラ戦線はシリア内戦で政府軍との戦闘に加わっている。

米国務省関係者によれば、米政府はシリアのチェコ大使館関係者を通じて情報の収集にあたっているという。

この女性の親族は30日、CNNに対し、死亡については米連邦捜査局(FBI)から連絡があったものの詳細については知らされていないと語った。

また英外務省は情報不足で報道の内容を確認できないとしている。

シリアのアサド大統領

シリア情勢をめぐっては、6月にスイスのジュネーブで和平会議の開催が予定されている。だが反体制派の有力組織、シリア国民評議会のジョージ・サブラ暫定議長は30日、不参加の可能性を示唆する声明を出した。

「外国部隊の力を借りたアサド政権によってシリア国民が激しい攻撃を受け続けているなかで、(会議を)続けることは難しい」とサブラ暫定議長は述べた。

国民評議会は会議への参加条件としてアサド大統領の退陣を求めている。だがアサド政権は、前提条件なしの対話を主張している。

シリアで欧米人3人死亡か

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