米航空乗客の3分の1が機中でスマホなど利用、電源切断忘れ

2013.05.12 Sun posted at 17:57 JST

(CNN) 米家電協会(CEA)などは12日までに、米国人の航空乗客の約3分の1が飛行中にスマートフォン(スマホ)やタブレット端末、コンピューターの電源切断をうっかり忘れ、使い続けた経験があるとの調査結果を発表した。

調査によると、90%以上が電源切断を促す客室乗務員の指示は知っていたと回答。電源切断を常に完全に実行するのは59%で、時々としたのは約5%。21%はスマホなどを航空機搭乗の操作モードに変えるとしていた。

今回調査はCEAと航空機の機内サービス改善などを目指す航空会社ら加盟の団体APEXが共同で実施した。航空機に昨年搭乗した米国人を対象に12月に行った。

調査によると、回答者の間では航空機搭乗に伴ってスマホなどが使用出来る時間帯などで誤解が目立ち、40%以上は滑走路へ走行中に使用可能と判断していた。30%以上は高度1万フィート(約3048メートル)に達する前なら使用可能とし、26%は着陸へ向けた最終降下の局面では電源を入れることが出来ると思い込んでいた。

また、成人の乗客のほとんど全員が少なくとも1台の携帯用電子機器を機内に持ち込んでいることが判明。成人の約3分の2が飛行中に使用していたこともわかった。

APEXのサイトによると、機内で使った電子機器の種別ではスマホが28%、ラップトップコンピューター25%、タブレット端末23%、音楽のデジタル端末などが23%、電子書籍リーダー13%だった。

CEA幹部は今回の調査結果を受けた声明で、航空乗客がスマホやタブレット端末、電子書籍リーダーを旅行の欠かせない必需品と受け止めていることが鮮明になったと指摘。

電子機器を利用する航空乗客の実態把握は米連邦航空局(FAA)の関連政策の決定に役立つだろうと述べた。APEXによると、調査結果はFAAにも提供された。FAAは調査結果に対するコメントなどには応じていない。

機内での電子機器利用についてFAAは昨年8月、作業部会を設置し、現行規則の変更も視野にした検討を進めている。変更を認めた場合の内容は早ければ今年夏に判明する見通し。FAA当局者は問い合わせに対し、電子メールを通じ作業部会による報告書や提言の内容は検討作業が7月末に終了した直後に判明すると期待した。

飛行中の機内での電子機器利用の規制には米連邦通信委員会(FCC)も関与している。FCCは地上でのワイヤレスネットワークに支障の恐れがあるとして、800メガヘルツ帯を使う携帯電話や他のワイヤレス機器の機内での使用を禁止している。

FAAも飛行中に限ってFCCの規制を支持しているが、航空機が地上や搭乗ゲートにあり、搭乗ゲートへ接続を待っている間は携帯利用を認めている。

ただ、航空機が滑走路へ向かう間は禁止している。飛行中でのワイヤレス機器使用の禁止については航空機の航行や通信システムを妨害する可能性があることを理由にしている。

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