ロンドン(CNN) 英ロンドンで21日、米ボストンでのテロ事件を受けて警備が強化される中でロンドン・マラソンが行われた。
数万人の参加者はスタートを前に、ボストン・マラソンで15日に起きたテロ事件の犠牲者をしのんで30秒の黙とうをささげた。ランナーの多くは黒いリボンを付けて追悼の意を表した。
警察が数百人の警官を増員して厳重な警備を固める中、沿道では観衆が普段通りに大きな拍手と歓声を送った。バッキンガム宮殿に近いゴール付近にはヘンリー王子も姿を見せ、大会関係者をねぎらった。
女子車椅子マラソンでは先週のボストン大会でも優勝したタティアナ・マクファデンさんが連勝を果たし、ボストンのテロ犠牲者にこの日の勝利をささげた。
参加者は4分の3強が寄付集めに協力。主催者側も、ランナーがゴールするごとに2ポンドを、ボストン事件の被害者救援のために創設された慈善団体に寄付した。参加者約3万5000人分を合わせると、総額はおよそ1000万円に達する見通し。
大会に先立ちロバートソン・スポーツ相はBBC放送に、「我々にとって最善の対応は、これまで通りにマラソンを開催して人々が声援を送り、こうした行為に屈しない姿勢を示すことだ」と述べていた。
ゴール付近で観戦していた男性も、「何が起きるかとおびえながら暮らしていては何もできない。みんながここへ来て、何千人もの人々が集まっているところを見せることが重要だと思う」と力を込めた。
ロンドンマラソンで警備強化