全米で警備強化、FBIが捜査を開始 ボストン爆破

ボストンマラソンで「爆弾テロ」が発生し、8歳少年ら3人が死亡した

2013.04.16 Tue posted at 14:17 JST

(CNN) 米マサチューセッツ州のボストンマラソンのゴール付近で15日に起きた爆破事件では8歳の少年を含む3人が死亡し、同日夜までに144人の負傷者が報告された。米連邦捜査局(FBI)はテロの可能性があるとみて、地元当局とともに捜査を進めている。

オバマ米大統領は同日、連邦政府に全力での対応を命じ、全米各地で警備態勢を強化するよう求めた。

地元の病院で負傷者の治療に当たる外科医は記者団に、患者の体から「多数の小さな金属片」が摘出されていると語った。これらが爆弾の中に仕込まれていたのかどうかは不明。複数の手術が必要な患者もいるという。

事件当時、マラソンに参加した妻のゴールを待っていたという医師、アラン・パンター氏はCNNの取材に対し、「2回の爆発のうち、1回目の現場から6~7メートルの所にいた」と話した。周りには少なくとも6~7人が倒れていたため、その場で手当てを試みた。「1人の女性が息を引き取った。1人の男性は両脚を失った。脚にけがを負っている人が多かった」という。

地元警察責任者によると、このほかに少なくとも1つの爆発物が発見され、当局が処理した。また同州選出のビル・キーティング下院議員は、現場近くのホテルから1つ、さらに別の場所から1つの爆発物が見つかったと述べ、「高度な計画的犯行」との見方を示した。

ボストンマラソンのゴール付近で2回の爆発があった

同責任者によれば現時点で逮捕者は出ていないが、捜査当局は多数の関係者から事情を聴いている。CNNが入手した情報によると、当局は「肌の色が浅黒く、外国なまりがあるとみられる男性」の行方を追っている。男性はトレーナーに黒いリュックを背負い、1回目の爆発の約5分前に立ち入り禁止区域内へ入ろうとしていたのを目撃されている。

さらに、市内の病院で脚を負傷したサウジアラビア人の男性が保護されているとの情報もある。ただし捜査当局者によると、この人物が事件に関与したかどうかは不明で、拘束されているわけではない。

米連邦捜査局(FBI)は現場周辺の防犯カメラの映像に加え、携帯電話基地局から発信記録を入手するなどして捜査を急ぐ見通し。爆弾の破片や未使用の爆発物からも、犯人特定につながる重要な手掛かりが得られる可能性がある。

映像:ボストンマラソンで爆発 「巨大な大砲のよう」

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