仕事の苦悩は成長のチャンス キャリア向上の糧に

キャリア向上には仕事での苦悩が必要?

2013.03.15 Fri posted at 09:00 JST

(CNN) 悩み苦しむということは、一見悪いことのように見える。世間では苦悩とは弱さや優柔不断さ、無能さを暗示するものだと信じられる傾向がある。

だが長年にわたる研究では、キャリア向上には苦悩することが必須なことが示されている。苦悩を避けたり、無視したりせずに、学び成長するための好機だとして受け入れることが重要だという。

これを実行するには決心が必要だ。「苦悩は恥」という潜在意識は、社会全体に密かに浸透している。このような意識にとらわれると、自信喪失から自分の殻に閉じこもったり、失敗を恐れて必要なリスクさえも取らなかったりする自滅的行動にもつながる。非生産的で誤った考えは断固として変えるべきだ。

キャリア向上の過程で苦悩は自然な事象だ。だが、過度の苦痛である必要もない。征服すべき対象と捉えるのではなく、自分の成長を切り開く可能性として受け入れればチャンスは広がるだろう。

困難な課題や目標を求めよう

毎日同じことを繰り返すだけでは、成長はおぼつかない。変化が激しく、技術や能力を磨けるポジションを求めよう。自分の判断で進められる仕事であれば、試行錯誤もでき理想的だ。

数多くの心理学の研究によれば、困難だが努力や思考力で達成可能なものを目標に設定したとき、個人は最高のパフォーマンスを発揮する。毎日簡単に仕事をこなせているとすれば、目標が低すぎる可能性がある。試しにより高い目標を持ってみよう。

批判的なコメントは贈り物だと考えよう

自分の仕事に対して批判的なコメントをされれば、嫌になるのは自然であり、個人攻撃を受けたと感じてかなり感情的になることもあるだろう。だが、正当かつ根拠のある批判は、自らの誤りを気づかせてくれ、成功のための異なるやり方を知るきっかけにもなるので非常に貴重だ。

コメントを受け取ったときには常に、学ぶための機会を提供されたと考えるのが良いのだろう。自分にとり必要な技能を持ち合わせていない時には、そのことに腹を立てるのではなく、それを会得する方法を見出すのがよい。

冷静さを保つ方法を確立しよう

腰を据えて冷静さを保てるほど、避けられない困難に直面した場合に動転してしまうリスクを小さくすることが出来る。ストレスに対しより強くなるために、運動、瞑想、日記、祈りや自然の中に浸るといったことの中から、自分に合うものをいくつか定期的な習慣にしよう。

また、大きなストレスを抱えた時にも助言や支えを得られる、家族、友人、同僚や良き助言者などとの人間関係を築いておこう。

そうすれば苦悩を正面から受け止め、キャリア向上のための糧とすることが出来る。このような姿勢は、建物の基礎のようなものだと言える。嵐や長い時の経過の中でも基礎は建物を支え続けることが可能であり、また頑丈なほどより高い建物を築くことが出来るだろう。

本記事は、米キャリア・コンサルティング会社スナイダー・リーダーシップ・グループでマネジングディレクターを務めるスティーブン・スナイダー氏よるものです。記事における意見や見解は全てスナイダー氏個人のものです。

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