チャベス大統領死去、米大統領「建設的な関係」再確認する

ベネズエラのチャベス大統領

2013.03.06 Wed posted at 11:07 JST

(CNN) ベネズエラのハウア外相は、がん闘病中だったチャベス大統領が5日死去したことを受け、30日以内に大統領選挙を実施すると発表した。その間はマドゥロ副大統領が暫定的に大統領を務める。チャベス大統領の遺体は6日から3日間、首都カラカスの陸軍士官学校に安置され、国葬は8日に営まれる。

各国の指導者らはチャベス氏の訃報を受け、追悼の談話を発表した。

オバマ米大統領は、「チャベス大統領の死去という困難な時にあって、米国はベネズエラ国民を支援し、ベネズエラ政府との建設的な関係構築を関心事とすることを再確認する。ベネズエラの歴史の新たな1章の始まりに当たり、今後も民主主義の原則と法の支配、人権尊重を促す政策に尽力する」との談話を出した。

カナダのハーパー首相は、「半球のさらなる繁栄と安定化、民主化に向け、(チャベス氏の)後継者をはじめとする同地域の指導者と連携できることを期待する」と表明。

英国のヘイグ外相は「同氏は14年にわたってベネズエラ大統領を務め、同国および広い範囲に永続的な印象を残した。遺族と国民に哀悼の意を表する」と述べた。

ベネズエラのチャベス大統領

カーター元米大統領は談話で、「チャベス大統領は、中南米政府の自治と独立を大胆に打ち出し、優れたコミュニケーション能力と人間関係を通じて国内外の支持者に希望と力を与えた人物として記憶されるだろう」と述べ、同氏の在任中にベネズエラの貧困率は半減し、多くの国民が国の経済や政治に参加できるようになったと評価。一方で、「変化を推進する過程で分裂も生じており、国家的な癒しが必要だ」と訴えた。

米俳優のショーン・ペン氏は、「米国は、友とは意識していなかった友を失い、世界の貧困層はチャンピオンを失った。私は大切な友人を失った」とチャベス氏をしのんだ。

チャベス氏は1999年に大統領に就任。「21世紀の社会主義」を掲げ、中南米に次々と誕生した左派政権の先頭に立って反米路線を貫いた。

2011年から4回にわたってがんの手術を受け、昨年12月の手術以降は公の場に出ていなかった。2月に公開された数枚の写真が、一般市民の知る最後の姿となった。病状や経過の詳細は明かされなかったが、術後に呼吸器感染症を起こしていると伝えられていた。

チャベス大統領死去、映像で振り返る

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