貯水タンクで変死体発見のホテル、滞在客が損賠訴訟 米ロス

ホテル滞在客が賠償訴訟

2013.03.03 Sun posted at 17:08 JST

ロサンゼルス(CNN) 米ロサンゼルス市内のホテル屋上にある貯水タンク内で先月下旬、21歳のカナダ人女性の遺体が見付かった変死事件で、当時のホテル滞在客2人が3日までに、宿泊料金の返還などを求める訴訟をロサンゼルス地裁に起こした。

訴訟の動機については遺体に汚染された水の利用を強いられたなどとしている。2月19日に見付かった遺体は最長で19日間、タンク内にあったとみられている。ホテル「セシル」の客はこの間、タンクの水でシャワーを浴びて歯を磨き、飲用をしたとしている。

夫婦の原告2人は集団訴訟の性格もあると主張、賠償は2月1日から同19日までの間のホテル滞在客にも適用されるべきだとしている。同月12日~14日の2晩をホテルで過ごした2人は、宿泊料として払った計150ドル(約1万4100円)の全額返還や医療費約100ドル、裁判や弁護士経費、裁判所が命じる可能性がある慰謝料の支払いを求めた。

遺体は、ホテルの施設管理担当者がタンクの水圧低価の原因を調べていた際、発見されていた。

死体が見つかったホテル=2月20日、LAPD提供

女性が居住するカナダ西部ブリティッシュコロンビア州バンクーバー市の警察によると、観光旅行中の女性は1月26日に同ホテルに投宿。5日後にホテル内のエレベーター周辺での姿を警備カメラにとらえられた後、消息を絶っていた。

地元警察が調べているが、遺体が施錠されたドアの背後にあるタンク内で見付かった経緯は不明。検視も実施したが、死因は特定出来ずさらに詳しく調べている。外傷の有無などもわかっていない。

遺体発見後、ロサンゼルスの公衆衛生当局が水質を検査。同局は一方で、ホテルに対してはボトル入りの水を配り、水道を利用しない限り、営業続行を認めていた。水質検査ではタンク内などで有害なバクテリア菌などは検出されなかった。

ホテルは遺体発見後も、チェックイン業務を数時間続けたが客に対して、仮に病気になってもホテルの責任を問わないとの念書への署名を求めていたという。

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