(CNN) 穏やかな湖は、大海原や川の急流にあるようなダイナミックな魅力には欠けるかもしれない。だが、水辺で休日を楽しみたい多くの行楽客にとって、まるで絵のように美しく、見晴らしのよい湖面は、海や川に引けを取らない存在だ。
セーリングだけでなく文化活動や観光も楽しみたい旅行者にとって、内陸湖での船乗りを含む旅は、すばらしい休暇の機会を与えてくれるだろう。
セーリングや観光を楽しめる世界の美しい湖を5つ紹介する。
ガルダ湖(イタリア)
ローマ帝国時代から観光スポットとして人気のあったガルダ湖は、現在、イタリアで有数のウオータースポーツのスポットとなっている。
湖の群青色の水と強風が多くのプロセーラーを引き付ける。ここで開催されるレガッタなどの競技会には多くの観客と選手が集まる。
湖畔の町ではさまざまな文化活動も楽しめる。南岸のグロッテ・ディ・カトゥッロでは、保存状態の良い古代ローマ時代の遺跡が見られる。
バイカル湖(ロシア)
シベリアの奥地にあるバイカル湖は世界最大級の淡水湖の1つで、この湖だけで地球上の淡水の約2割を占める。湖内には多くの島が浮かび、多様な生物が見られる。
夏には、チャーター企業が個人用ヨットを貸し出し、さまざまな種類のスキューバダイビング用機材を提供する。
冬は極寒となる同地。4月には、船底に滑走具をつけて帆を張り氷上を進む競技「アイスヨット」のレースが開催され、見物することができる。
チチカカ湖(ボリビア・ペルー)
チチカカ湖は、ボリビアとペルーの国境地帯にまたがる南米最大級の湖だ。
またアンデス山中の標高約3800メートルに位置し、世界で最も高い場所にある船が航行可能な湖の1つでもある。
これまでは旅行業者が船旅を提供してきたが、最近は多くの企業がヨットや双胴船をチャーターしている。
チチカカ湖のボリビア領内には「太陽の島」と「月の島」と呼ばれる神秘的な島があり、そこから周辺の湖の見事な景色が楽しめる。また、この2つの島ではインカ帝国の町や村の遺跡も見られる。
オランダの内陸湖
オランダの内陸湖では、セーリングやウインドサーフィンなどが盛んだ。国土が小さく、低地で、ほぼすべての町に水路で行くことのできる同国では当然のことかもしれない。
カーグ湖などでは、セーリングやボート漕ぎ、ウオータースキー、サーフィンを楽しむための施設が揃っている。
夏には、湖や北海沿岸近くでレガッタやボートレースが数多く開催される。
レマン湖(スイス・フランス)
レマン湖は、スイスとフランスにまたがる大きな湖だ。周辺には愛好家向けのセーリングクラブやヨットクラブが多いが、初心者やスリルを求める人も水上スポーツを楽しめる。
子どもや初心者向けのセーリングスクールも多く、腕に自信のある人は水上スキーにも挑戦できる。
自分のペースでゆっくり湖の美しさを体験したい人にはレマン湖クルーズがおすすめだ。夏には、欧州最大級のヨットレース「ボルドール・ミラボー」も開催される。