オバマ大統領、一般教書演説で超党派の協力呼び掛け

オバマ米大統領

2013.02.13 Wed posted at 13:46 JST

(CNN) オバマ米大統領は米東部時間12日夜(日本時間13日午前)、上下両院合同本会議で一般教書演説を行った。2期目の政権始動にあたり、経済・雇用問題や外交問題で具体的な施政方針を示した。

オバマ大統領はまず、アフガニスタンからの米軍撤退計画と米経済の回復状況を挙げてこれまでの業績を強調し、「中間層の繁栄」のため、努力と勤勉が平等に報われる社会の実現のために、残る課題に取り組むべき時が来たと述べた。

「党利の前に国益を」と呼び掛け、財政均衡へ向けた医療保険制度改革、税制改革で超党派の協力を訴えた。財政赤字削減と経済成長の両立を図る姿勢を示し、「私の案は赤字を1セントも増大させない」「より大きな政府ではなく、より賢明な政府を目指す」と述べるなど、政府支出の増大を警戒する野党共和党の理解を求めた。

そのうえで、技術革新の拠点づくりやエネルギー開発、インフラ整備など、国内の雇用創出につながる具体的なプロジェクトを提案。さらに就学前教育の普及や、高校での職業教育強化にも言及した。

一般教書演説を行うオバマ大統領

移民法改革では議会に対し、「今後数カ月以内に法案を通してほしい」と言明した。また最低賃金の引き上げでも具体案を示した。

外交問題では、アフガンの軍事行動を来年末までに完了すると宣言。北朝鮮が強行した核実験を非難し、イランについても「核武装を全力で阻止する」と述べた。

演説の終盤には、昨年末にコネティカット州の小学校で起きた銃乱射事件を振り返り、銃規制強化法案の採決を急ぐべきだと主張した。イリノイ州シカゴで先月、銃撃事件の犠牲となった少女の両親を紹介し、「かれらのために採決を」と訴えた。

さらに、ハリケーンの中で病院の新生児を守った看護師や、102歳の高齢で大統領選に一票を投じたフロリダ州の女性ら、議場に招かれた市民たちを「われわれも見習わなければならない」と語り、「米市民であることは、米国の輝かしい次章を書く著者となることだ」と述べて、約1時間の演説を結んだ。

オバマ大統領、一般教書演説(1)

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