火星探査機操縦の職員、NASAからグーグルへ転職

スコット・マクスウェルさん

2013.02.13 Wed posted at 13:03 JST

(CNN) 米航空宇宙局(NASA)の火星探査機「キュリオシティ」の操縦を担ってきた職員が、NASAをやめて米インターネット検索大手のグーグルに転職する。

NASAジェット推進研究所のスコット・マクスウェルさんは2004年以来、地球から火星探査機の操縦に携わってきた。CNNのインタビューにも「子どもの頃から夢見ていた仕事ができて、信じられないくらい幸運」と語っていたが、このほどグーグルの交流サイトで、同社への転職を打ち明けた。

NASAでの勤務は8日が最後だったといい、「15年の結婚が破局したようなもの。JPL(ジェット推進研究所)と私は方向を違えるようになり、もう私には合わなくなった」とマクスウェルさんは言う。

グーグルでは、インターネットなどで安定した性能を保証するためのソフトウエア開発を担当する。例えばブラウザーにグーグルのアドレスを入力して同社のホームページを確実に表示させるためには、こうした技術が欠かせない。これは火星上の機材を操るソフトウエアにも共通するという。

火星探査機キュリオシティ=NASA/JPL-Caltech/MSSS提供

マクスウェルさんが手がけたソフトウエアは、火星探査機「スピリット」と「オポチュニティ」、さらには昨年8月に着陸した「キュリオシティ」のコントロールに使われてきた。

ジェット推進研究所で共に探査機を操ってきた同僚と会えなくなるのは寂しいといい、「今でも探査機操縦担当者のポーカーには招かれる。でもずっと同じというわけにはいかない」と心境を明かす。

グーグルではロサンゼルス地域にあるオフィス勤務となり、ロケットやシャトルからは離れるが、将来宇宙分野に戻る可能性もあるというマクスウェルさん。技術的に可能になれば火星にも行ってみたいと意欲を見せ、「もし明日にでもロケット船が出るのなら、グーグルをやめてそっちに乗る」と話している。

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