元警察官が逆恨み、警察官や家族3人殺害か ロサンゼルス厳戒

2013.02.08 Fri posted at 10:32 JST

(CNN) 米カリフォルニア州で7日未明、警察官が相次いで銃撃され、1人が死亡、2人が重軽傷を負った。3日には元警察官の家族が殺害される事件も発生。警察は、いずれもロサンゼルス市警(LAPD)を解雇された元警察官の男による犯行とみて、サンディエゴやロサンゼルスなどカリフォルニア州南部の一帯を捜索し、逃げた男の行方を追っている。

警察が行方を追っているクリストファー・ジョーダン・ドーナー容疑者は、LAPDの元警察官で、海軍の予備兵として訓練を受けたこともある射撃のプロ。LAPDを解雇されたことを恨み、警察官やその家族を殺害すると脅迫していた。

警察によると、7日午前1時ごろ、ドーナー容疑者の車を見かけたという通報があり、LAPDの警察官2人がこの車を追跡。相手の男との間で銃撃戦となり、警察官1人が頭部に軽傷を負った。

その約20分後、警察官2人の乗った車が信号で停止していたところ、ドーナー容疑者と思われる男が並んで車を停め、ライフル銃を発砲。34歳の警察官が死亡し、27歳の警察官が重傷を負った。

これに先立つ3日には、LAPDの元警察官の娘(27)とその婚約者が殺害される事件があり、警察がドーナー容疑者の行方を追っていた。

ドーナー容疑者は、自分の復職の申し立てが退けられたのはこの元警察官のせいだと主張し、警察官とその家族を狙った報復戦争を仕掛けると予告していたという。

7日午後にはロサンゼルスの東部約160キロの地点で、ドーナー容疑者が使っていたとみられるトラックが焼け焦げた状態で見つかった。警察は車両登録番号などから、この車がドーナー容疑者のものであることを確認した。

一連の事件を受けてロサンゼルス市中心部では7日、防弾チョッキを着けた警察官が警察本部前をパトロールし、LAPDの全警察官に出勤命令が出た。付近のスキー場は閉鎖され、周辺一帯の学校も児童や生徒を帰宅させた。

警察が警戒を強める中で、ドーナー容疑者の車に似たビックアップトラックに対してLAPDの警察官が誤って発砲し、2人が負傷する事件も起きた。別のピックアップトラックに対して警察官が発砲する事件もあったが、こちらは負傷者は出ていないという。

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