(CNN) 7年前に脳出血で倒れ、植物状態のまま入院しているイスラエルのシャロン元首相(84)の容体について、医師団は28日、「著しい脳の活動」が見られたと発表した。
シャロン氏は2006年1月に脳出血で倒れ、植物状態にあるとみられている。同国のソロカ大学医療センターで、米国とイスラエルの医師団は先週、シャロン氏に家族の写真を見せたり息子の声を聞かせたりして、脳の反応を検査した。
医師団によると、シャロン氏が知らない住宅の写真を何枚か見せた後に、自宅の写真を見せたところ、脳の特定部位が明るくなり、活動が示されたという。
息子の言葉を聞かせる実験では、意味の通じる言葉で話しかけると脳の反応があったのに対し、意味を成さない音声には反応しなかった。
ベングリオン大学のアロン・フリードマン医師はこの反応について、「顔写真や住宅の写真、家族の写真を見分けることができ、息子に話しかけられた言葉と雑音の違いも認識できる」と解説する。
ただし発表によれば、脳の反応はかすかなものすぎなかったという。シャロン氏が意識不明に陥って以来、こうした試みは行われたことがなく、回復に向かっているのかどうかは分からないと専門家は指摘している。