(CNN) オランダのベアトリックス女王(74)は28日、在位33周年を迎える今年4月30日に退位し、皇太子に王位を譲ると表明した。
ベアトリックス女王は1938年1月31日生まれ。第二次世界大戦中に家族に連れられてロンドンへ逃れ、さらに母や妹らとともにカナダへ避難した。
66年にドイツ外交官だったクラウス殿下と結婚。67年に長男ウィレム・アレキサンダー皇太子、68年に次男フリーゾ王子、69年に三男コンスタンティン王子が生まれた。80年に母ユリアナ女王が71歳で退位したのを受け、即位した。
クラウス殿下は02年、76歳で死去した。結婚当初は旧敵国の外交官出身だったことで国民の反発を買ったが、その後歴代で最も人気のある王室メンバーのひとりとなった。
女王は政治的に中立な立場だが、国家元首として首相と毎週会談し、閣僚らとも定期的に会ってきた。公務には法案への署名や内閣の任命も含まれる。
ウィレム・アレキサンダー皇太子は45歳。英ウェールズと国内の大学で歴史学の学位を取り、85~87年に海軍で兵役に就いた。女王に代わって国際的な場に出ることが多く、98年から国際オリンピック委員会の委員も務めている。
02年にアルゼンチン生まれのマキシマ妃と結婚。3人の娘がいる。皇太子が王位に就いた後は、長女アマリア王女(9)が王位継承者となる。