「だまされた」 アームストロング回顧録の読者、返金求めて提訴

アームストロング氏(左)はテレビ司会者オプラ・ウィンフリー氏のトーク番組で薬物使用を認めた

2013.01.25 Fri posted at 11:54 JST

(CNN) 禁止薬物使用を米テレビ番組で認めた自動車ロードレース元選手のランス・アームストロング氏の回想録の読者が、同氏や出版社に対して本の購入代金の返金を求める訴訟を起こした。

集団訴訟を起こしたのは、カリフォルニア州に住むコンサルタントのロブ・ストゥッツマン氏ら2人。ストゥッツマン氏はベストセラーとなった『ただマイヨ・ジョーヌのためでなく』を自分で買って読んだだけでなく、複数の友人にも勧めたという。

アームストロング氏と出版社が、架空の物語をあたかも事実であるかのように売り込んだというのがストゥッツマン氏らの言い分だ。アームストロング氏のもう一つの回顧録『毎秒が生きるチャンス!』についても、詐欺と虚偽広告によって被害を受けたと訴えている。

訴状によれば「著書でアームストロング被告は繰り返し、自転車のプロ選手として活躍中もその前も、禁止薬物を使ったことはないと述べていた」。そしてストゥッツマン氏らは「真実で誠実なノンフィクション作品だと思い込まされて」回顧録を購入したという。

アームストロング氏(左)はテレビ司会者オプラ・ウィンフリー氏のトーク番組で薬物使用を認めた

損害賠償の具体的な請求額は不明だが、原告は「法的に認められうるあらゆる損害」への賠償と訴訟費用を支払うよう求めており、本の代金を返すだけでは済まない可能性もある。今後も同様の訴訟が起こされるとみられる。

ストゥッツマン氏は以前、アームストロング氏に会ったことがある。訴状によれば、ストゥッツマン氏がアームストロング氏に本を執筆してくれたことに感謝の意を示し、ガン闘病中の友人にも勧めたことを話すと、同氏もストゥッツマン氏に謝意を示したという。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。